エアライン・航空券 マイル 旅ハック

ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)従業員1万人超え解雇で「Avios」はどうなる?

2020年4月29日

衝撃のニュースが飛び込んできました。

「ブリティッシュ・エアウェイズ」が従業員約12,000人を解雇するとのことです。

全従業員の約3割ほどに当たるようで、とんでもない大量解雇です。

今も半分以上が休職扱いとなっているようですが、旅客需要が元の水準に戻るまで数年かかるとの見通しから早めに決断したようです。

このあたりはさすが外資系で判断が早いですね。

逆に日本の航空会社の方が融資を重ねてどんどん苦しんでいきそうで、そっちの方が心配になってきました。

航空会社が倒産したらマイルが心配

ここで、我らが陸マイラーが気になるのは「マイルがどうなるか?」です。

「ブリティッシュ・エアウェイズ」のマイル(Avios)はワンワールドグループでJALの特典航空券へ交換できることから、日本でも貯めている人が多いかと思います。

私も三井住友のボーナスポイントやkaligoのホテル宿泊ボーナスをAviosへ交換してコツコツ貯めていました。

今、Aviosが無くなったら数万Aviosが飛んでしまうのでとても心配になってきました。

そこで、航空会社が倒産したらマイルがどうなるのか、過去の例を見てみました。

「民事再生法=航空会社が無くなる」ではない

記憶に新しいのが2010年JALの民事再生ですよね。

この時はマイレージは保護されました。

よく民事再生法という言葉を聞きますが、これは「会社が無くなる」ということではなく、「支援を受けながら事業を継続していく」ということです。

JALも飛行機の運行はそのまま、マイレージもそのまま、となりました。

ただ、民事再生といっても破産(会社が無くなる)と同義と捉えられて社会的信用は地に落ちます。

そして、この時は上場廃止でJAL株が紙くずになったことも大きな話題を呼びました。

アンセット・オーストラリア航空は倒産でマイルが失効

過去にはマイルが失効したこともありました。

ANAとコードシェアもしていたオーストラリアの航空会社「アンセット・オーストラリア航空」は2001年に倒産して会社自体が無くなりました。

そのことで、当時のマイレージは失効してしまいました。

さらに、マイルどころか航空券ですらすべて紙くずになるという悲惨な状況となってしまったのです。

大手航空会社は民事再生の可能性が高い?

民事再生と倒産が運命の分かれ道だということが分かりましたが、ブリティッシュ・エアウェイズはどうなるのか?

おそらく民事再生の可能性が高いのではないかと思っています。

過去の大手航空会社の例を見てみると、先ほどのJAL以外にもユナイテッド航空、デルタ航空などが9.11の後に急激に経営が悪化して、民事再生手続きをしています。

中小の航空会社であれば、倒産=会社が無くなっても広く一般の航空利用の人々にとっては代わりがありますが、それが大手航空会社になると社会的な影響力が大き過ぎます。

なので、国も含めて民事再生=事業を継続させようと動き、民事再生手続きが受け入れられるのです。

そう考えると、ブリティッシュ・エアウェイズは民事再生の可能性が高く、マイレージプログラムが継続される以上、Aviosも保護されるのではないかと思っています。

とはいえ、最近はオーストラリア2位の「ヴァージンオーストラリア航空」が民事再生手続きをしたり、ルフトハンザが最大100億ユーロの政府支援について検討しているというニュースが入ってきているので、全く安心できません。

100億ユーロって1兆円ですよ?とんでもない数字です。

もし仮にルフトハンザドイツ航空が倒産=会社が無くなる、なんてことになると、ドイツどころか世界中の空のネットワークが崩壊しますので、さすがにそれは阻止されるでしょう。

ほんとに先行きが見えなくて長期化が予想されますが、元の姿に戻るのは相当先の話になりそうです。

-エアライン・航空券, マイル, 旅ハック