2021年4月13日午前2時31分。
2290gの小さな女の子が生まれました。
この日から怒涛の毎日が続きましたが、その時のことを記録に残しておきたいと思います。
突然の出血から始まった
予定日より1週間も前の4月12日午後7時頃。
「出血があったので、念のため病院に行ってくる」
という嫁のLINE。
出血=おしるし
ということで、出産が近いサインの可能性がありますが、一般的には陣痛&破水のイメージが強いですよね。
まもなくして再びLINE。
「破水してた。このまま入院」
なんと!!!
時刻は20時半。
その時、空気の読めない旦那はまだ会社。
よりによって、4月から部署が変わって、さらにいきなりプレゼンが被るという激務ぶりで毎日深夜残業が続いていたのでした。
「なるべく早く駆けつける!」
と仕事をまとめて帰宅。
嫁は入院想定で行ってなかったので、入院グッズなど何も持っていなかったのです。
慌てて荷物をまとめて病院へ。
生まれるまでのフワフワした7時間半
この瞬間のことを振り返ると、会社から家までの道中はどこかフワフワしてました。
感極まってたわけでもなく、焦ってたわけでもないんだけど、無の世界に近いフワフワした感じでした。
ある意味、集中できていなかったのかな。
マンションの立体駐車場の鍵を差したまま出ちゃったり、車のエンジンをかけたまま出ようとしたり。
冷静な自分であると思いながらも、体はついていってない不思議な状態に陥ってました。
荷物をスーツケースにまとめて病院へ届けたのですが、エントランスで看護師さんに預けてバイバイです。
そう、コロナ。
この病院ではコロナ対策はかなり厳しいものでした。
・診察時から夫の立ち合いNG
・出産時もNGで、出産後5分だけ面会可
・入院時も面会NG
という状況です。
この時点で嫁と会えるのは退院後。
看護師さんに荷物を託して様子を聞くと、
「陣痛が始まってるので、もしかしたら今晩中もあるかもね」
とのこと。
荷物を預けたら、それ以上病院では何もできないので一旦自宅へ。
時刻は23時頃。
この辺りから陣痛が強くなってきて、嫁のLINEの既読が付かなくなってきました。
とりあえず軽く夕食をとってお風呂に入り、この後のシュミレーションをしていました。
明日は火曜日の平日。
早い出産は想定してなかったので、明日の仕事調整をどうするか悩みに悩み、、、。
もう全部投げ出したいけど、結局そのしわ寄せが来るのは自分なことも分かってたので、その狭間で揺れていました。
出産の日くらい仕事のことを考えたくありません。
そんなことを考えていたらもう深夜1時半くらい。
たぶん生まれたとしても早朝以降だろうと思って、少しベットに横になりました。
全然寝れない。
めっちゃ疲れてるのに、寝れる気がしません。
結局布団の中で色々と考え事をしながらボーっとしてました。
そんな時間が1時間くらい続いてちょっとウトウトし始めたその時、LINEの着信が。
ベビーの誕生と5分間の面会
LINEのビデオ通話の先に写ったのは、嫁と赤ちゃん。
思ったより早く、しかもウトウトしていたので半分寝ぼけていて現実世界に頭を戻すのに必死でした。
分娩室からまさに今生まれた様子。
2,290gの女の子でした。
意外にも嫁はケロッとしてて拍子抜け。
もっと疲れ果てた映像がくるイメージだったので、めっちゃ冷静に「生まれましたー」と言っててさすが嫁強しです。
「母子ともに健康」という言葉にホットしてビデオ通話は一瞬で終わり、たった5分間の立ち合いに病院へ再び向かったのでした。
この時点で深夜3時。
誰もいない真っ暗な夜道を走ってるのは、なんだかドラマチックな感じでした。
病院到着後、念入りに消毒を終えてついに赤ちゃんと対面。
「小っちゃ!」
めちゃくちゃ小さくて可愛いベビーがいました。
抱っこしても小さすぎて腕に上手く入らなく、両手を添えている感じになってしまいました。
落としてしまいそうで怖かったですね。
そして、嫁は変わらずいつも通り。
さすがです。
ここぞとばかり写真と動画を取りまくって、貴重な5分間の面会は終わったのでした。
次会えるのは、順調にいったとして退院の6日後。
全部コロナのせいだ。
スマホ越しの入院生活
出産日の翌日、というかその日。
ほぼ徹夜で朝を迎えたのでした。
この日も大量の仕事が予定されていたのを、無理やり後輩に振ったりしてテレワークに切り替え。
なんでテレワークですらしないといけないのか、と寝不足もありイライラしてました。
この日はたまたま嫁の母親が出産準備の手伝いで家に来る予定でした。
そのまま予定通り、入院には会えないけど親戚のおばちゃんと2人で家にやってきました。
孫の誕生が嬉しいのか、お母さんもほぼ徹夜なのに元気いっぱいでした。
出産までのことを色々と話しながら家でランチをしてたのですが、そろそろ会議の時間。
大変申し訳ないながら、テレワークをしていました。
その様子を見て向こうが申し訳ないと思ったのか、3時間近くで早々と帰っていったのです。
本当にすみませんでした!
マジ仕事勘弁して欲しい!
結局、生まれたこの日も22時くらいまで仕事をして、倒れるように眠りについたのでした。
その後の入院生活は毎日スマホ越しです。
生まれた我が子にリアルに会えないのは悲しいですね。
嫁も授乳とか検査とかで中々ゆっくり話せる状況ではないので、あまり無理に電話ばっかりするのも申し訳ないです。
コロナで入院生活は完全に独りぼっち。
色々と大変な時に育児を任せっきりになり、当然ストレスも溜まります。
嫁の母親にきつく当たってしまい、母親からLINEがきたりなんかして、みんな余裕がありませんでした。
そんなこんなでついに退院の日を迎えたのでした。
父親という実感は
4月20日の日曜日。
いよいよ退院です。
朝、看護師さんから「おめでとうございます」と見送られたそこにいた可愛いベビーちゃん。
くるくると包まれて小さいお人形さんのようです。
嫁はというと、相変わらずケロッとしてて(もちろん疲れているんだけど)、当たり前だけどお腹は凹んでました。
ずっとお腹の大きい嫁を見ていたので、なんだか違和感を感じてしまいました。
この日のために新調したチャイルドシートに苦戦しながら乗せて、いざ嫁の実家へ。
約2時間のドライブ中、いつも以上に安全運転を心がけしました。
到着すると、隣の親戚一同も出迎えてくれてお祭り騒ぎです。
子どもはそんなお祭りなんてつゆ知らずで、スヤスヤと眠っておりました。
あー父親になったんだ。
と実感すると思いきや、正直まだ大きな実感はありません。
会社の先輩にそのことを言うと、「最初はみんなそうだよ」って言われました。
目が見えてきて、お父さんと認識され始めた時に実感することが多いそうです。
でも、やっぱり自分の子どもは可愛いですね。
そんなことを考えながら、翌日の仕事に向けてトンボ帰りで戻ってきたのでした。
さて、これから家族が増えた生活が始まります。
今は嫁は実家にいるので、一時的に一人暮らしの状態だけど、生まれたことで一気に生活が激変してきました。
これからどんな毎日が待っているのでしょうか。
いつか生まれた日のことを思い出すために、ここに記しておきます。