転職

35歳転職限界説は本当か?30代後半の市場価値について実際活動して分かったこと

2019年7月15日

現在30代後半ですが、最近転職を考えるようになりました。

広告業界の営業職として10年以上経ちますが、このタイミングで異業種も含めて検討しています。

でも、30代後半で転職って結構勇気がいりますよね?

この年齢になると、家族ができたり、家を買ったり、会社で重要なポジションを任されることもあります。

そんな中での転職となれば、20代の時みたいに「自分がこうしたい」という範囲を超えてリスクを取ることに慎重になります。

それでも、この年齢が最後のチャンスかなと思い、少しずつ活動をはじめています。

私は人生で2回目の転職ですが、前回20代後半で転職した時より明らかな違いを感じています。

そのリアルな転職活動を少しだけご紹介します。

転職市場での30代後半とはどういう存在?

30代後半という年齢は転職市場でどのような位置にいるのか?

この年齢になると、社会人では10年以上。

企業にも業界にもある程度染まっており、マネジメントをしている人も出てくるような時期です。

20代後半~30代前半のバリバリの現場を超えて、一定の地位にいる人も多いのではないでしょうか。

そんな人は採用側の視点に立ってみれば少し扱いずらい存在です。

特に異業種を狙うのであればなおさらです。

中途半端に年齢だけ高く、後輩よりも知識がない、しかも元の業界や会社色に染まっている人はチーム内での扱いが難しい存在でしょう。

逆に20代後半であれば、社会人としての基礎は身についているけど、まだまだ会社に染まっていないので丁度良い年齢なのです。

採用側からは、新人から育ててやっと一人前として働きはじめる年齢と言えるので、辞められる側からすれば「せっかく育ててこれからという時に」という感じです。

だから一番市場価値が高く、26歳~28歳くらいが求人やスカウトも断トツに多いです。

そして、30代前半では同業種なら即戦力としては十分求人があり、異業種でも経験次第ではギリギリ狙える年齢です。

30代後半の転職活動方法

そんな転職市場の情報を事前に知っていて、35歳転職限界説も良く聞く話です。

とはいえ、実際動いてみないと分かりません。

自分の今の立ち位置、市場価値を知る意味でも転職活動を始めてみました。

ただ、働きながらの転職なので時間がありません。

闇雲の転職サイトに登録しても仕方ないので、過去の自分の転職経験をいかしつつ絞りました。

ちなみに私の職歴はこんな感じです。

私の職歴

新卒で広告代理店へ就職。営業職へ配属。
28歳の時、「リクナビNEXT」のスカウトメールがきっかけで同業他社へ転職。
転職後も引き続き営業職で現在30代後半。

まず転職サイトでは、なんだかんだいっても求人数No1でスカウト制度が充実しているリクナビNEXTです。

https://next.rikunabi.com/

【公式】リクナビNEXT

20代後半の転職はここがきっかけでした。

30代には特化してませんが、全体的な転職市場やどういう企業に興味を持ってもらえるか知りたかったので登録しました。

あとは、複数のエージェントを上手く活用して自分の価値を知り、厳選した求人をもらえるようにしました。

取り急ぎ登録したのは、下記の2つのエージェント。

  • リクルートエージェント
  • ビズリーチ

https://www.r-agent.com/

【公式】リクルートエージェント

リクルートエージェントはリクナビNEXTと同じ考え方で、今の業界や志望業界だけではなく、全体的な自分の市場価値を知りたかったからです。

https://www.bizreach.jp/

【公式】転職サイトの【BIZREACH(ビズリーチ)】

「ビズリーチ」は30代~40代のミドル世代に強い転職サイトで、年収も500万円以上がベースのハイキャリア採用を得意としていたからです。

自分の年齢やキャリアを考えたら、第二新卒や20代後半と同じ世界で戦っていてはダメです。

30代後半だからこそのエージェントとの向き合い、求人を求める必要があったので、そういう意味では「ビズリーチ」がミドルの年齢だからこそ登録すべき一番の転職サイトなのです。

登録後はどんなスカウトや求人があるのか

サイトに登録したら、すぐにメールがたくさん送られてきました。

例えば、リクナビNEXTからのメールはこんな感じです。

スカウトメールと言っても様々です。

①リクナビ推薦
法人営業など、ざっくりとした条件でリクナビから応募を進めてくる案件

②転職エージェント
仲介に入る転職エージェントから紹介や面談希望の案内がくる案件

③企業直接オファー
企業がレジュメに興味を持って応募を勧める案件

④企業直接面接確約オファー
企業がレジュメに特に関心を持って、すでに書類選考を通過した面接オファー案件

このメールを眺めているだけも、今の自分がどのような企業や職種に興味をもたれているのかがよく分かります。

こちらはビズリーチのメッセージ画面。

企業からのスカウトとヘッドハンターからのスカウトメールが届きます。

企業からのメールを見るとしっかり職務履歴書を確認したであろうコメントがあったり、社長名で自ら熱心に誘ってくれる会社もありました。

また、ヘッドハンタースカウトからの連絡はかなり頻繁にきて、具体的な案件紹介もあります。

それを見てると、自分の興味関心に近いエージェントは誰なのかと考えるようになります。

実際にヘッドハンターのエージェントを検索することもできるので便利ですよ。

例えば、「関西エリアのマーケティング職に強い人」みたいな検索ができます。

エージェント面談に行って突き付けられた現実

そしてついに転職エージェントの面談に行ってきました。

まずは全体の相場を確認するために「リクルートエージェント」です。

営業色が強く総論になる「リクルートエージェント」

大阪梅田のど真ん中のタワーにオフィスを構えていて、フロア全体が面談エリアになっていました。

面談では個室で一対一で約1時間~1時間半くらい話をします。

まずは個人の仕事やプライベートの基本的な情報を聞きながら、キャリアシートや職務履歴書の追記や修正をしていきます。

その中でこちらの希望や活動エリア(東京は大丈夫か?)などの確認が入ります。

担当エージェント次第だと思いますが、自分の業界に詳しいわけではなく、自分の年齢の転職に特化しているわけでもなく、全体的な総論の話になってしまいます。

そして、「とりあえず活動してみましょう」というスタンスが見えてきます。

彼らも転職者が採用されてはじめて売上になるので気持ちはわかりますが、なんだか本当に自分のことを考えてくれているのか、不安になりました。

面談後はマイページにどんどん求人が送られていき、

「この日までに応募する、しないを振り分けお願いします」

と求められます。

いや、今すぐに応募するなんて言ってないし、と思いながらも求人を見ると全然自分の志望ではない案件も続々と送られてきます。

この時点でなんだか不信感ですが、非公開求人もたくさん送られてくるのでまぁ参考程度にみつつ、とりあえず1社書類選考に出してみました。

うーん、リクルートエージェントはちょっと営業色が強すぎて自分的には△でした。

ヘッドハンターを指名できる「ビズリーチ」

続いてビズリーチで検索したヘッドハンターと面談してきました。

私の広告業界出身で企業のマーケティング職に強い関西のエージェントです。

大阪市内のオフィスに訪れて1時間くらい2対1の面談でした。

この面談が本当に意味のある時間でした。

まずは自分の業界のことを知っているので、職務経歴書の内容がとても伝わりやすかった。

そして、その経歴から何にどれくらい可能性があるかを的確に言ってくれました。

私の場合は、30代後半でこれまで同じ広告業界で営業を続けてきた状況ですが、

  1. 営業という「職種はそのまま」で「業界を変える」なら可能性はある
  2. 「業界はそのまま」で「職種を変える」のはスペシャリティがあれば少しは可能性はある
  3. 「業界も職種も変える」のは、例えその業界への営業経験があったとしても可能性はとても低い

このように言われました。

しかも、最初に「変に期待を持たせてもあれなので、ハッキリ言いますね」と言われたのがとても印象に残っています。

その後も職務経歴書の内容について細かく聞かれて、とにかく「スペシャリティ」は何か?ということを突き詰めて聞かれました。

このまま営業職で続けるなら、バランス良く経験しているのはメリットになる場合もあるが、特に異業界や異職種に転職するなら「スペシャリティ」が無いと相当厳しいと。

あとは、最近ならWEBなどデジタル周りに関しての経験もとても求められるとのことです。

もっともっと自分の経験を洗い出して、スペシャルと言える経験やデジタルの経験についてまとめる必要があります。

逆にそれが無ければ今の自分価値はそれまでで、この延長線上にしか転職の可能性はなくなります。

経験不足、それにつきます。

そして、最後に言われました。

「申し訳ございません、異業種、異業界ということなら今紹介できる案件はございません」

リクルートエージェントならあんなに送られてきた求人紹介が「無い」と言われたのです。

「私どもは企業との信頼関係が何よりも大切なので、企業からの要望に本当にマッチする人材しか紹介しません」

とのことでした。

ここまでハッキリ言われたことが逆に嬉しかったし、自分の今の状況がよく分かりました。

自分の市場価値と求められるスキルが分かった

30代後半という年齢での転職。

実際に動いてみて、やはり20代後半の転職の時とは全然違うなと感じました。

かなりシビアに経験を見られるし、これまで10年近くの経験が付けた企業色、会社色、職種色が邪魔をする場合もあります。

ただ、がむしゃらに現場をする20代の転職とは訳が違います。

だからこそ、今の自分の立ち位置をまず知ることが何よりも大事だと思いました。

そういう意味では「ビズリーチ」を通してエージェント面談できたことがとても参考になりました。

エージェントとの相性もあるとは思いますが、そういう意味では自分に合いそうなエージェントをこちらから検索して指名できるのは、ビズリーチの最大の魅力だと思いました。

自分の市場価値、自分が求めているものを確認するために、とりあえず動いてみるというのは間違ってはいませんでした。

ただ求人を見るだけではなく、エージェントから市場価値を確認する。

その結果が良くても悪くても、次へのアクションが見えてくるのだと思います。

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